楽天モバイルの0円プランの廃止が2022年5月13日に発表されました。廃止日は2022年7月1日です。
月間1GBまでのデータ通信が無料で利用できたこともあり、eSIMのサブ回線として利用する人や、あまりスマホを使わない人のメイン回線としても使われていた本プランでしたが、7月1日からの楽天モバイルは最低料金980円からの利用となり、これまで0円運用していた人も何もしなければ980円が請求されるようになります。
廃止される楽天モバイル0円プランの特徴は以下の通り。
- 1GBまで無料
- Rakuten Linkアプリ経由で国内通話無料
上記の通り、データ通信、通話含めて完全無料で運用できるプランでした。
7月からもRakuten Linkは使えるので、通話料は変わりませんが、データ通信をどれだけ抑えても最低で980円の運用になることから、乗り換え先を検討している人も多いのではないでしょうか。
本記事では、楽天モバイルの0円運用廃止に伴う、代わりになるサービスを記載していきます。
目次
楽天モバイル0円運用の乗り換え先候補一覧
下記はスマホを0円で運用可能なサービス、もしくはそれに限りなく近いサービスについて記載しています。
ブランド | 公式 | 最低月額 | データ | 通話 | プランの特徴 |
povo2.0 | 0円 | 制限なし ※最大128kbps |
○ | ・180日以上0円不可、有料トッピングが必要 | |
donedone | 0円 | 50GB ※最大128kbps |
× | ・音声通話付きは2,480円〜 | |
LinksMate | 165円 | 100MB | × | ・+SMSで297円/月、+通話で517円/月 | |
日本通信SIM | 290円 | 1GB | ○ | ・回線はドコモの回線、通話は30秒11円 | |
HISモバイル | 290円 | 100MB | ○ | ・回線はドコモの回線、通話は30秒9円 | |
ロケットモバイル | 328円 | 制限なし ※最大200kbps |
× | ・音声プラン付きで490円/月〜 | |
nuroモバイル | 330円 | 200MB | × | ・お試しプランという名前だが継続して利用可能 | |
IIJmio | 440円 | 2GB | × | ・光とのセット割が魅力 | |
exciteモバイル | 495円 | 制限なし ※最大200kbps |
○ | ・低速だが音声通話付きでデータ量制限なし |
povo2.0
povo2.0はauのオンライン専用プランですが、基本料は0円で、データ量やかけ放題などの有料トッピングをつけることで各個人のニーズに合わせたプランが組めるのが特徴です。
本プランで0円運用をするためには
- 最大128kbpsのデータ通信
- 通話は着信のみ
外でほとんどスマホを使わない人にもおすすめですし、例えば子どもに端末を渡して、親から連絡するためだけのキッズケータイ的な使い方も可能。
何かあれば通話ではなくLINE等のメッセージアプリで連絡を取れば0円で運用可能です。
ただし一点だけ注意点があり、回線を維持するためには180日のうち1回は有料のトッピングをする必要がある、という点があります。(これをしないと、利用停止や契約解除となる)
ちなみに最も安いトッピングはsmash.のコンテンツ24時間使い放題パックの220円です。
つまり、約1年で最低440円を負担すればほぼ0円でスマホ運用が可能となるわけです。
使い方次第ですが、楽天モバイルの0円運用の代替としては最もおすすめです。
ちなみに、128kbpsはキャリアで通信制限がかかった時の速度ですので、これに耐えられない、という人は3GB/月のトッピングをする事になると思いますが、これをすると990円/月かかるため、他との差別化が難しくなります。
速度はいいから0円運用したい、という人におすすめです。
donedone
donedoneはbiglobeが運営している格安SIMブランドで、50GBの大容量が2,480円で使えるというのがメインの売りとなっていますが、実はデータ通信専用のエントリープランは最大128kbpsでの0円運用が可能なプランです。
通話は不可ですが、年間ずっと0円で利用可能で継続利用の際の条件も特にないため、楽天モバイルを2枚目のeSIMとして利用していたという人は同じ感覚で利用できるプランになります。
メイン回線の容量を節約したい、メイン回線断時のバックアップ回線としてeSIMで挿しておくだけでも良いプランです。
LinksMate
LinksMateの料金プランは114種類もあり、その中の最安値となっているのが165円/月で、以下の利用が条件です。
- 100MB/月までのデータ通信
- 通話なしのデータ通信
データ通信だけですが、128kbpsの制限がないのがポイント。ちょっとしたネット利用でもストレスが溜まりにくいです。
また、データ容量は100MB〜1TBまで細かく選べ、かつ+330円〜350円程度で音声通話プランとすることも可能。
楽天モバイルの時にネットは調べ物程度で通話はしなかった人、の選択候補に上がるブランドです。
日本通信SIM
日本通信SIMの最安プランは「合理的シンプル290プラン」の290円で、以下の条件での利用による料金です。
- 1GB/月までのデータ通信
- 通話可能なプラン
上記の通り、0円運用の楽天モバイルの際の条件とほぼ一致しています。
異なるのは電話発信時に電話代がかかるという点ですが、30秒11円と大手キャリアの半額で、さらに専用アプリも不要。
回線もドコモ回線で運用しているため安定性という観点でも◎。
290円/月かかりますが、これほど好条件で使えるブランドは他には無いと言って良いでしょう。
HISモバイル
HISモバイルも290円/月の運用が可能な格安SIMブランドです。
日本通信SIMとの違いとしては、1GBまでのデータ通信プランを契約した上で、実績が100MB以内であれば290円/月となるという点。
回線はドコモ回線という点は日本通信SIMと同じです。
ここまでだと日本通信SIMの方がいいのでは、となりそうですが、こちらのメリットは通話料の安さ。
通話料が日本通信SIMよりもさらに安く30秒9円というのが特徴です。
外ではほとんどスマホを使わないけれど、どちらかというとデータ通信が多い人は日本通信SIM、電話が多いという人はHISモバイル、という選び方が良いでしょう。
ロケットモバイル
ロケットモバイルはIoT用の事業者向けとしてSIMサービスを提供しているブランドですが、個人でも申し込む事は可能です。
最安値は328円/月のデータ通信プランですが、月間の使用データ量に制限が無く、常に最大200kbpsという点が特徴。
128kbpsより速度が倍近いですがやや遅めなので、画像が少ないサイト等を閲覧する時に使えるサービスです。
328円/月はデータ通信のみですが、実は通話プラン付きでも490円/月に抑えられます。(通話料は20円/30秒)
nuroモバイル
nuroモバイルの最安値は「お試しプラン」という名で提供されている200MBまでのデータ専用プランで、330円/月です。
お試しプランという名前ですが、利用期間の制限はなく、使い続ける事が可能。
データ容量は200MBまでですが、その間であれば速度制限がないのがメリット。
ちなみに固定回線のNURO光とNUROモバイルのセット割は、セット割対象のプランが「音声通話付きSIM+3GB/月」のプランからになり、かつ割引期間は1年間のみですが、3GBのプランだと1年間スマホの月額基本料が0円になり、実質楽天モバイルの0円運用が可能となります。
IIJmio
IIJmioの最安値はデータ通信プランの440円で、データ容量は2GBまで。
これに音声通話をつけても850円/月と安い方ではありますが、本サービスの最大の特徴は固定回線のIIJmioひかりとのセット割。
割引額は毎月660円でずっと適用されるので、2GB+音声通話付きでも実質190円/月で運用可能なので、速度制限のないプランとしては実質最安。
固定回線とのセット割を狙うならおすすめのサービスです。
また、iijmioは格安SIMとしては珍しく、MNPでiPhoneが一括1,980円〜で買える端末セット割もあり、楽天モバイルからの乗り換え先としてかなり人気。
実は、楽天の0円運用の廃止が決定した直後に殺到したのがpovoとIIJmioで、一時、本人確認の手続きが遅延する事態になっていました。
7月間際になって注文すると間に合わない可能性があるので、早めの対応をおすすめします。
exciteモバイル
exciteモバイルは低速通信(200kbps)のみですが音声通話付きで495円/月で使えるサービスです。
低速通信であればデータ容量に制限なく使えるというメリットがあり、音声通話付きでも500円(ワンコイン)以内に抑える事ができるサービスです。
ネット割等の条件もなく、モバイル回線のみを1人で使っても安く運用できるのが特徴。
まとめ
データ通信で0円運用が可能なサービスは「povo2.0」「donedone」の2社のみです。
ただし、povo2.0は「継続のために180日間の間に有料トッピングを付ける必要がある」という制約があり、donedoneは「データ専用プランであり通話は対象外」という制約があります。
0円運用とまでは行かないまでも、0円に限りなく近い290円でデータ通信と通話ができるサービスが「日本通信SIM」「HISモバイル」です。
HISモバイルの方が通話料は安価というメリットがありますが、データは100MBまでに抑える必要があり、かつこの290円という金額が元々1GBプランのキャンペーン的な設定のため、上限を100MBに設定することができないのがデメリットです。
金額を抑えたいけどスマホとして通話、データ通信といった最低限の機能をもって使い続けたい、という場合は日本通信SIMがおすすめ。回線もdocomoの回線を借りているため、品質も良いです。
また固定回線を使っている場合、IIJmioに変更してスマホとのセット割で安くするという手もあります。
どのサービスにもメリット、デメリットがあるので、生活シーンに合わせて、格安スマホのプランを決めることをおすすめします。